思い付いたら書いていくブログ。

海外在住アラフィフ・ゲイ。日本を離れてから結構長くなってしまった。

ふと、昔の職場のことを思い出した。懐かしい人達もいるが、中には意味なく嫌がらせをしてくる人がいた。隣の係長に多かったが、面倒くさかった。

あの頃の人間関係は現在残っていない。1つには、自分がずっとヘテロで通してきたので、海外で同性のパートナと過ごしていることを告げるのに抵抗があったのと、そもそも職場の人間関係はそんなに親密になることなどない。距離感のある付き合いがとても快適な職場で、しかも数年おきに異動があったのはリフレッシュできてとてもよかった。

田舎に住んでいたからか、それともその職場が特別だったのか、またはそういう時代だったのか、とにかく上司や先輩の言うことには、はいはい言っとけばいいような風潮が強かった。それは仕事後の飲み会にも当てはまって、例えば、隣の係の先輩が自宅の写真を現像してきていて、それを後輩が見ながらすごいですね〜、吹き抜けがあって螺旋階段もあって、なんかお城みたいですね〜、奥さん喜びますよ〜、俺もこういう家建てるの夢なんっすよ〜、憧れます、と皆目を輝かせる演技をしているように見えたが、そこに居合わせた時間は地獄で、心底反吐が出そうだった。家の趣味が悪過ぎても持ち上げないといけないらしかった。ここにいたらこんなのが続くんだと気が遠くなりそうだった。

仮にあそこの職場にしがみついて、現在も日本で暮らしているとして、自分はまともでいられただろうか。当時好きだった上司が、「おまえがリーダーシップを取れ。職場を動かしていけ」と迫ってくる人だったが、彼のことは好きだったけど、正直鬱陶しかった。当時それは普通のことだったかもしれないが、今で言うパワハラモラハラみたいなものだと思う。あそこで生き続けたとして、いわゆる立派な人間になれたかというと、それはないと断言できる。鬱になって仕事を辞めてた確率は高い。相当無理していたからだ。この世に生きてなかったかもしれない。これで良かったと心の底から思っている。